冥王星観測を行ったニューホライズンズの次のミッションは、冥王星からさらに16億km離れたカイパーベルト天体1「2014 MU69(Ultima Thure:最果ての地)」のフライバイであり、その最初の報告論文が、2019年5月17日付で、サイエンス誌に掲載された。
ニューホライズンズのミッションに参加しているQueenのギタリストで天体物学者のBrian Mayもその論文の共著で名を連ねている。興味深いのは、そこでの、所属機関を振り当てる番号が偶然「39」であることだ(Brianは独立研究者)。
彼のファンは、39という番号を聞くと、『Bohemian Rhapsody』も収録されている1975年リリースのQueenの名盤『A Night at the Opera(オペラ座の夜)』中の楽曲で、Brianが宇宙旅行を題材に書いた楽曲「'39」を思い浮かべる。この「Rock」バンドのファンは、宇宙旅行に関する曲のタイトルと同じ番号が、宇宙のかなたにある「岩」を調べた論文の中で、Brianの名前と共にあることについて、ニンマリせざるを得ないのだ。
ただこの楽曲の歌詞は、相対論的な、いわゆる「浦島効果」で、地球に帰還したときには数百年の時が経っており、大切なものはすべて失われてしまっているという悲しい内容である。
※1カイパーベルト:海王星の外側に分布する帯状の天体の集まり
天体物理 冥王星 Brian May 天体