11月1日,国立天文台が,研究プロジェクト『GALAXY CRUISE』を公開した。

これは,一般市民と研究者が一体となって行うプロジェクトで,PCがあれば基本的には誰でも参加できる。

市民参加者に任されたプロジェクトの内容は,すばる望遠鏡が撮影した画像に写る膨大な数の銀河を分類する作業である。

だが,公式サイトで挙げられているプロジェクトの目的はそれだけではない:

  1. 天文学の分野において,市民参加型のデータ収集方法を確立する。
  2. 銀河の分類データを広く収集し,銀河同士の衝突・合体が銀河の進化に与えた影響を検証する。
  3. 研究機関と市民との双方向のやりとりを通じて,新たな天文学コミュニケーションの方法を確立する。
  4. 学校・教育関係者,NPO関係者,企業の方などの天文学への関心を高める。
  5. すばる望遠鏡HSCを活用した研究活動への社会からの理解・支援を得る。
  6. ウェブを通じて研究成果を還元する。

市民が天文学の解析に協力するプロジェクトは,海外ではすでに多く進められているが,日本ではおそらくこれが初の試みだろうと考えられている。

GALAXY CRUISEは,今後そういったプロジェクトを増やしていこうというビジョンの下で先駆的に行われる試みなのだ。

市民科学者としての活動を考えている人には,キャリアをスタートする絶好の機会になるかもしれない。

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