『幼児のための微分積分入門(Introductory Calculus For Infants)』。一見かなり無理がありそうなタイトルだが,これは,オミー・M・イノウエ(Omi M. Inouye)さん著の実在する本のタイトルだ。
内容は,数学のテキストとという形式ではなく,親しみやすい絵で描かれたお友だち同士のやり取りを通して,自然と数学の概念が学べる構成になっており,実際に小さな子に数学への親しみを持たせるは適したものとなっている。

『幼児のための微分積分入門(Introductory Calculus For Infants)』の中身。『そうしてみんなは,xが本当に何にでもなれるんだってことを理解しました。...そう,大好きな友だちにだってね。』
他にも,別の著者によるものだが,『赤ちゃんのための量子物理(Quantum Physics for Babies)』や『赤ちゃんのための一般相対性理論(General Relativity for Babies)』など,赤ちゃん向けの物理学本シリーズも存在している。
少し中身を見てみると,実際にこれらが赤ちゃん向けになっているかはかなり疑わしいが,基本的な概念が大きな絵と共に簡潔に説明してあり,もう少し成長した子ども向けとしては手ごろな内容かもしれない。
これらはみな英語で書かれた本であるが,子ども向けなのでむつかしい単語は用いられていないので,日本人にとっても,英語の学習を兼ねて大人と子どもが一緒に勉強するにはちょうどいい絵本になるかもしれない。
※追記(2020年9月)
赤ちゃんのための~シリーズの日本語訳版があることがわかりました。
村山斉教授による訳で『そうたいせいりろん for babies』と『りょうしりきがく for babies』があるよう。