Liouville方程式
確率密度分布
となることが要求される。 もう一つは確率の保存則である。 アンサンブルはあくまで仮想的な系の集まりであり,互いに相互作用することはないし,単独でも生成や消滅をすることはない。 したがってその確率分布は
の形で与えられる保存則を満たさなくてはならない。
であり,最後の項はHamilton方程式より消えるから,連続の式は
となる。
これを,Liouville方程式(Liouville equation)という。
上式は,
であり,確率密度分布が,相空間内の軌道に沿って不変であることを示している。 これを,Liouvilleの定理(Liouville's theorem)という。
(
と書けるから,Liouville方程式は
とも表せる。
Liouvillenの定理と相空間体積
確率密度分布が軌道に沿って不変であるというLiouvilleの定理は,相空間体積が不変であるという表現をされることもある。 これはどういう意味であろうか?
確率密度分布
初期値
同じように,閉じた系の確率密度分布とみなせる非圧縮な
References
――(1977). キッテル統計物理. 斎藤信彦, 広岡一 共訳. サイエンス社.
――(1980). ランダウリフシッツ統計物理学 上・下. 小林秋男ほか訳. 岩波書店.